微生物は人・社会・地球にとって大切な仲間です!

 地球は、様々な生物と、生物が作り出す有機物、地球本来が持っている無機物で成り立っている。また、太陽から降注いでる光エネルギーの一部も地球は吸収している。生物は太陽と地球の恵みを利用して生命活動して子孫を増やしている。微生物もその一員であり、微生物の活動も地球やその他の生物の恵みとなっている。
 一方、ヒトは、科学技術を駆使し、より快適な生活が過ごせるようになった。その反面、地球ではこれまで存在しなかった新しい化合物を合成し、地球が直面したことのない資源の消費も行っている。いわゆる、地球環境汚染の拡大である。微生物はこの環境汚染を修復する能力を持っていることが示されている。微生物の活用が地球の生態系の維持に欠かせないものとなっている。

 我々の研究室では、微生物の新たな環境浄化能を発掘し、その能力をコントロールしながら活用するシステム(微生物生態工学技術)の構築を試みている。一方、多くの微生物はヒト社会で極端に繁殖すると感染症や食中毒の発生が懸念される。そこで、「環境に優しい」殺菌・滅菌・除菌システム(微生物制御技術)の構築も試みている。

  1. 環境汚染物質分解能を持つ土壌細菌の単離とそれら土壌細菌を用いた環境汚染修復技術の開発
  2. 抗菌剤耐性菌の特性と抗菌剤耐性要因の解析、ならびに耐性菌制御技術の構築
  3. バイオフィルム形成過程の解析とバイオフィルム除去・洗浄法の開発
  4. 微細藻類を用いたバイオ燃料生産技術の開発やバイオマス利用に関する研究
  5. その他
  • 2023年度は、松村吉信(生命・生物工学科 教授)、佐々木美穂(生命・生物工学科 准教授)、大学院生(博士課程3名、修士2名)、学部4年生(12名)で研究を行っています。
  1. 研究報告会2回/月,雑誌会1回/1名,これ以外に学科内発表会や研究室発表会(方針発表会・中間発表会)があります。
  2. 懇親会(歓迎会・歓送会・新年会など)やスポーツ大会(テニス・バトミントン・卓球)なども、年に数回、学生が中心となって企画しています。
  • 研究業績は、学術誌や学会発表などで公開しています。なお、教育の一貫として、学生による自主的な学会発表を奨励しています。学会発表は、主に、日本生物工学会、日本農芸化学会、日本防菌防黴学会で行っています。
  • 第4実験棟2階と3階の微生物制御工学研究室I、II、IIIの実験室を中心に活動しています。

【連絡先】
 〒564-8680
  大阪府吹田市山手町3-3-35 関西大学 化学生命工学部 生命・生物工学科 (内線6576 or 5942